普段からバズルやクイズを楽しんで解く習慣がある子の中には「算数好き」が多いようです。「わからないクイズに挑戦したくなる」気持ちが、算数に対しても「ちょっと考えてみる作業がまるでパズルを解くように楽しい」と思えるようです。ただし、算数もクイズと同じで、難しすぎる問題には「無理だ」「できない」とやる気がなくなるので、最初は簡単なものからスタートして「できる」(=達成感)を積み重ねていくことが大切です。大人でも難易度の高いクイズ番組だと、チャンネルを変えてしまいますよね。
算数を身近に感じるために、スーパーで遊びながら数字にふれるといいですね。買う物を足し算したり、おつりを予測したり。ちゃんとできなくてもOK、この「大体」の感覚が大事なのです。また、旅行の計画を立てることは地理に結びつくなど、楽しく体験するヒントはいろいろ。ただ、どんな時でも本気で「先生」にならないように、あくまで楽しむ気持ちを忘れずに。
生活の中で算数は不可欠なものであって、卒業したらいらなくなるものではないことを実感してもらうために、机上の計算以外の場面で実体験。例えば、飼っているペットのエサは一回で何gか。花に水をあげるときに使うじょうろには何ℓ水が入るのか。いつも飲むジュースは何mlか。料理で使う大さじ1杯って何gか・・・数の概念がわかると算数は日々の生活で必要なものだと感じ、ぐっと興味がわくはずです。
小学校が終わるまでには、最低でも四則計算のルール、少数、割り算(特に余りのある割り算)はしっかりと身につけておきたいですね。それが中学で習う方程式や関数のベースとなります。ただ、学校の授業だけでは完全に習得できる計算練習時間としては不十分。自分で何度も繰り返し練習をすることが必要になってきます。家では机の前に座ってだらだらと時間を過ごさず、メリハリをつけて集中して問題を解くことが大切。自分で何分やると決め、その時間で何ページできた、と把握できれば自然に自分で勉強のスケジュールを立てられるようになります。
第1回「伸びる子どもの親とは?」|第2回「勉強に対する子どもの本音とは?」
第3回「塾から親へ望むこととは?」|第4回「算数好きな子にするために」前編| 後編
第5回「子どものやる気をひきだすには?」|第6回「学習ゲームの魅力とは?」