教科の中でも、特に「知識の積み重ね」が大切な算数。だからこそ、最初につまずかせたくないし、なんとか好きになってもらいたいのがママたちの本音。ここでは中学の「数学」を見据えて小学校の時期に算数を少しでも好きになってもらうために、ママたちに知っておいてほしいことをご紹介します。実はこのノウハウは、全教科に当てはまるんです!
大人が思っている以上に、親の言葉に影響されやすい子どもたち。小学校低学年ならなおさらです。まだ真っ白な状態の子どもに「算数は面白い」と親が声をかけるか、「社会に出たら必要ない」と声をかけるかによって算数への印象が変わります。
ただ、「見るのも嫌」という高学年の子には「好きにならなきゃダメ」と強制するだけでは平行線。「ママも苦手だったけどがんばってクリアしたよ」など同じ立場からアドバイスし、とにかく敵対しないような関係を作ることが大切です。
「算数嫌い」の子どもたちの多くは、「わからない→点が取れない→親に怒られる→やりたくない→わからない・・・」の悪循環にはまっているので、プレッシャーをかけるような親の態度は逆効果。失敗しても萎縮しないように「安心感」を持たせることが大切です。家で問題をやらせるときは8割以上は解けそうなレベルのものを与えて、まずは楽しく取り組めるように、「できる」「できた」と感じさせるようにしましょう。例えば親も一緒に解いて競争してみたり、タイムを競ったり、「緊張感」を持ちながらもゲーム感覚で面白くできるといいですね。そしてぜひ、満点を取れるような問題を与えて下さい。そうすることで「達成感」が生まれ、満点じゃないと悔しい、と感じるようになるでしょう。
算数は「正答率を上げる」という目標と「解答時間を短くする」という目標が明確に立てやすく、いわば自分との勝負。ゲーム感覚で楽しくできる科目です。そこを利用するにはいきなり応用問題や文章題をやらせず、できそうな計算問題から始めることがポイントです。
また、勉強しようとしたらほめる、したらほめる、正解できたらほめる、計算が早くなったらほめる、間違ったところに再チャレンジしようとしたらほめる、再チャレンジしたらほめる、など設問数が多い分、小さな「ほめポイント」がたくさんありますから、「がんばったらほめる」をとにかく繰り返しましょう。
テストが返ってきて思ったよりも点数が取れていなかったら、「これって結構難しいよね」「ここまではできていたね、おしいな」「ちょっと気を抜いたかな」などの声かけを。「努力が足りなかった」「こんなにできていない」などやる気を失わせたり、否定的に責めたりせず、過去の悪かった点や失敗などを引っ張り出さないように注意。子どもから次の目標を引き出すように持っていくことが大切です。勉強に関することを少しでも言い出したらいい傾向、ぐらいに思って下さい。
後編に続く⇒
第1回「伸びる子どもの親とは?」|第2回「勉強に対する子どもの本音とは?」
第3回「塾から親へ望むこととは?」|第4回「算数好きな子にするために」前編| 後編
第5回「子どものやる気をひきだすには?」|第6回「学習ゲームの魅力とは?」