茶道のお辞儀は3種類あります。
「真のお辞儀」は最も深いお辞儀で、両手のひらをしっかり畳につけて行います。点前の最初と最後、お茶やお菓子をいただくとき、茶室に入るとき、掛け物を拝見するときなどに行います。
「行のお辞儀」はやや軽めで指の第二関節ぐらいまでを畳につけます。客間の挨拶や主客の問答のときに行います。
「草のお辞儀」はいわゆる三つ指をついた形で、点前座でのみ行います。
お茶を点てる作法を点前(てまえ)と言います。
亭主が道具を茶席に運び、お客の前で茶器や茶碗などを清めてからお湯で温めた茶椀に抹茶を入れて湯を注ぎ、茶筅で茶を点てます。それを客に出し、戻った茶碗を他の道具と共に清めながら片付けます。
濃茶と薄茶があるのですが、濃茶はひとつの茶碗を正客から順番に飲んでまわしていくため、一碗で5人以内が理想です。このときいただく生菓子を主菓子(おもがし)と言います。それに対して薄茶は一人一椀ずつ点てられます。一般的な大寄せの茶会や禅寺などで出されます。薄茶に出されるお菓子は、本来は干菓子です。
茶碗を縁内の先客の方に置き「ご相伴いたします(あるいは「もう一服いかがですか」)」と行のお辞儀で挨拶をし、次に後のお客へ「お先に」と行のお辞儀で挨拶をします。茶碗を正面に置き「頂戴いたします」と真のお辞儀で挨拶をして、右手で茶碗を左掌に乗せます。そのまま茶碗を軽く押しいただいて感謝をし、茶碗の正面を避けるように手前に2回まわします。ゆっくりといただいた後、飲み口を指で清めて茶碗を逆回し(2回)で元に戻します。縁の外に置き、茶碗を拝見します。
「服紗」「袱紗」とも書く帛紗は、縦横の長さが30cm弱の絹布で、一方がわさになり三方が縫ってあります。
使い帛紗と出し帛紗がありますが、使い帛紗は点前で道具を拭き清めたり、拝見するときに使うのでそう呼ばれます。出し帛紗は裏千家では古帛紗と言い、濃茶の折に茶碗に添えて出される帛紗のことです。流派によって正式な色柄が決まっており、裏千家では男性が紫、女性が朱色の無地が正式なものです。
亭主が客をもてなすために茶事を専門に行う施設で、単に座敷を指す場合と、露地(=庭)を含めて言う場合があります。四帖半を基本とします。
茶道具とは茶事に必要な道具の総称で、以下の5種類に大別されます。