山下FP企画(株)エイム西宮オフィス代表 山下幸子先生
※プロフィール
・ファイナンシャルプランナーCFP®・住宅ローンアドバイザー
・宅地建物取引主任者・金融知力インストラクター
・ 生命保険認定士・二種証券外務員・DCプランナー2級
・ファイナンシャルプランナーCFP®
生保複数代理店(生命保険18社・損害保険9社)金融商品仲介業(日興コーディアル証券)等を経験し、実務に詳しい専門家FPとして、また生命保険・住宅ローンの専門家としても活動。住宅・子育て・老後の資金等でお悩みの30代〜40代のためのFP相談業務を中心に、セミナー講師としても幅広い分野で活躍中。
時代は「100年に一度」と言われる不景気の真っただ中。収入の増加が期待できない今、将来のために家計の見直しをしてみませんか?今後の資金計画を立てるには、今の状態をしっかり把握することが大切。それにはまず、家族がどういう生活を送りたいかという計画=「ライフプラン」を作ることが先決です。そのライフプランをもとに、実行するにはどれくらいのお金が必要かを考え、具体的な資金計画を立ててみましょう。おそらく、収支のバランスが悪い、ムダがあるなど、家計の問題点が明らかになってくるはず。そこからかしこいマネープランを立てていけば、家計はグンと改善されます!
※ライフイベント
ライフプラン(生涯生活設計)を立てるには、まず家族のライフイベントを考えます。
カラフル・ママなら教育、住宅、子どもの結婚、老後、介護、相続といったところでしょうか。子どもが2人以上いる場合は、教育については分けて考えます(○年長男中学校入学など)。その他は大体でいいので、ライフイベントとその時期の予測を立てましょう。
※現在の家計
現在の家計の状況を書き出してみましょう。1年間のおよその収入(手取額)と支出を洗い出してみます。
項目 | 内容 | 1か月の支出 | 1年間の支出 |
基本生活費 | 食費 | 万円 | 万円 |
水道光熱費 | 万円 | 万円 | |
日用雑貨費 | 万円 | 万円 | |
通信費 | 万円 | 万円 | |
娯楽費 | 万円 | 万円 | |
その他 | 万円 | 万円 | |
住宅関連費 | 住宅ローン | 万円 | 万円 |
管理費 | 万円 | 万円 | |
固定資産税 | 万円 | 万円 | |
教育関連費 | 学校教育費 | 万円 | 万円 |
塾 | 万円 | 万円 | |
習い事 | 万円 | 万円 | |
自動車関連費 | 駐車場代 | 万円 | 万円 |
ガソリン代 | 万円 | 万円 | |
自動車税 | 万円 | 万円 | |
保険関連費 | 夫の保険 | 万円 | 万円 |
妻の保険 | 万円 | 万円 | |
子どもの保険 | 万円 | 万円 | |
その他 | 旅行 | 万円 | 万円 |
家電・家具買換え | 万円 | 万円 | |
その他 | 万円 | 万円 |
そして、貯蓄(財形貯蓄やボーナスからの貯蓄など)と負債(住宅や自動車のローン、カードローンなど)の把握をします。貯蓄は金融機関、商品名、名義、目的まで細かく書き出してみましょう。負債についても金融機関、ローンの種類、金利、名義を書き出してみましょう。
※お金のシミュレーション
家族のライフプランを立てて、現在の収支の状況が明確になったところで、将来に向けたお金のシミュレーションをしてみましょう。ライフイベントごとにいくらぐらい必要かを算出してキャッシュフロー表を作成してみます。「5年後に2000万円ぐらいの住宅を購入する」といったところまで考えることがポイント。できるだけ具体的に考える方が、実現の可能性が高くなります。
項目 | 現在 | 1年後 | 2年後 | 3年後 | 4年後 |
夫 太郎 | 37歳 | 38歳 | 39歳 | 40歳 | 41歳 |
妻 一子 | 34歳 | 35歳 | 36歳 | 37歳 | 38歳 |
長男 一郎 | 11歳 | 12歳 | 13歳 | 14歳 | 15歳 |
長女 一美 | 9歳 | 10歳 | 11歳 | 12歳 | 13歳 |
ライフイベント | − | 自動車の買換え | 長男の中学入学 | − | 長女の中学入学 |
夫の収入 | 500万円 | 502万円 | 504万円 | 506万円 | 508万円 |
妻の収入 | 50万円 | 55万円 | 55万円 | 55万円 | 70万円 |
収入合計 | 550万円 | 557万円 | 559万円 | 561万円 | 578万円 |
基本生活費 | 150万円 | 151万円 | 152万円 | 153万円 | 154万円 |
住居費 | 160万円 | 160万円 | 160万円 | 160万円 | 160万円 |
教育費 | 52万円 | 52万円 | 68万円 | 68万円 | 95万円 |
自動車関連 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 31万円 | 31万円 |
保険料 | 40万円 | 40万円 | 40万円 | 40万円 | 40万円 |
その他支出 | 20万円 | 20万円 | 20万円 | 20万円 | 22万円 |
一時的支出 | − | 135万円 | − | − | − |
支出合計 | 452万円 | 588万円 | 470万円 | 472万円 | 502万円 |
年間収支 | 98万円 | -31万円 | 89万円 | 89万円 | 76万円 |
貯蓄残高 | 558万円 | 549万円 | 643万円 | 710万円 | 800万円 |
もちろん、転職や単身赴任など予想外のことも起こりますし、ライフイベントも予定通りにはいかないでしょう。そのたびに、修正を加えていくことが必要です。
家計のスリム化を考えるなら、固定費の節減、その中でも金額の大きい物を見直してみましょう。大抵の場合、「自動車」と「保険」と「教育費」になると思います。自動車を持たない選択、保険内容の見直し、習い事の見直しを考えてみましょう。