川上 マユミ先生
※プロフィール
シニア・野菜ソムリエ、マクロビオティックアドバイザー、雑穀エキスパートとして、「体にやさしいクッキング」をコンセプトに各方面で活躍中。
また、日本野菜ソムリエ協会主催のセミナーや各種企業セミナーの講師もつとめる
http://www.vegita-frutaa.com/
NPO法人「青果物健康推進協会」では、子どもから大人まですべての世代に幅広く野菜や果物の必要性を普及するため、メディア広報のほか、全国各地でフォーラムやイベントを開催しています。
中でも「食育」は子どもにとって欠かせないテーマ。朝ご飯を食べない子どもや野菜嫌いの子どもが増える中、野菜や果物について楽しく考えてもらおうと、「ベジフルティーチャー」として小学校へ出向いて出張授業を行っています。
「ベジフルティーチャー」がレクチャーする内容はさまざま。食事バランスガイドについてわかりやすく説明したり、「野菜博士になろう!」というテーマで野菜の知識を増やし、最後に認定書を渡したり、少しでも興味を持ってもらえるようなプログラムにしています。子どもの頃から自分が食べるものに興味をもち、栄養バランスにも注目するようになれば、「朝食抜き」「偏食」も減っていくはずです。
この「ベジフルティーチャー」の出張授業をきっかけに、無農薬野菜をまるごと食べれば捨てる部分が少なくてゴミも軽減でき、自然とエコロジーにつながっていくことなど、身近な生活について考えるようになってくれれば嬉しいですね。これからも小学校へどんどん出かけて子どもたちとふれ合いながら野菜や果物のよさを伝えていきたいと思っています。
食事バランスガイドのこの図
(農林水産省:食事バランスガイド)、
最近スーパーなどでもよく見かけますね。これは平成17年に農林水産省と厚生労働省によって決定されたもので、一日の食事をバランスよく取るために何をどれだけ食べたらいいかをイラストであらわしています。家で料理を作るときに参考にするのはもちろん、活用している外食産業や小売店も増えてきていますので、買い物やメニュー選びのときにも役立ちそうです。
これをもとに子どもと「オリジナル:わが家のバランスガイド」を作ってみてはどうでしょうか?ハンバーグの絵を描きながら添える野菜を考えたり、表のイラストの他にもいろいろな果物を調べたり。きれいに色をぬって貼っておき「今日の晩ご飯はどう?」と一緒にチェックすると、親子で楽しめますね。「フルーツが足りない」なんて子どもから指摘を受けることがあるかもしれませんが、子ども主体ですることが一番!存分にリードしてもらいましょう。
一日の摂取目標量は、野菜が350g、果物が200g。これは健康を維持するために必要な摂取基準をもとに、それぞれ厚生労働省と果物のある食生活推進全国協議会が決めた数値です。
野菜350グラムの目安としては「握りこぶし5つ分ぐらい」と子どもに教えるとわかりやすいようです。果物だとみかんMサイズで100グラム強なので2個ぐらい。子どもの手に野菜を実際に乗せて量を体感させるとピンとくるかもしれませんね。
ビタミン補給、生活習慣病予防、美肌作り といいことづくしの野菜と果物。女の子なら「美肌」というワードに惹かれるかもしれませんね。